インド競馬予想ブログ

インド競馬の予想を中心に、
レース体系や種牡馬などについて書きます。


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2016年06月

宝塚記念を当てて新しい碁石を買おう



たまには日本の競馬についても。

比較的相性がいいと思っている宝塚記念。
当てて新しい碁石が買いたいんだ。

本命はステファノス。
僕は下手糞なので、あまり深く考えても当たらない。
宝塚記念はお祭りみたいなものなので、好きな馬、あるいは好きなジョッキーから買いたいと思う。
戸崎愛してるよ。

三連複フォーメーション

8→ 3、9 → 2、3、5、6、9、10、11、15、16 

takaraduka


貧乏人なので一点100円しか買えません。
それでも1500円は僕にとって大勝負。
1500円もあればインドの監獄みたいなゲストハウスで1週間以上は泊まれますからね。

戸崎さんお願いします。新しい碁石を買わせてください。


The Colts Championship Stakes (Gr.1) 結果



6月19日にバンガロール競馬場芝1600mを舞台に行われたThe Colts Championship Stakes (Gr.1) 。
過去5年の勝ち馬を見ると

2011 PRONTO PRONTO
主な勝ち鞍 インディア2000ギニー(Gr.1)、ダービーバンガロール(Gr.1)

2012 MACHIAVELLIANISM
主な勝ち鞍 インディア2000ギニー(Gr.1)

2013 ALAINDAIR
主な勝ち鞍 ムンバイダービー(Gr.1)、ダービーバンガロール(Gr.1)、Turf Invitation Cup(Gr.1)

2014 BE SAFE
   主な勝ち鞍 ムンバイダービー(Gr.1)、インディア2000ギニー(Gr.1)、ダービーバンガロール(Gr.1)

2015 PHOENIX TIGER
主な勝ち鞍 インディア2000ギニー(Gr.1)

過去5年の勝ち馬のうち、2013年のMACHIAVELLIANISMを除いた4頭がその年のインディア2000ギニーを勝利。
3頭が1月後のダービーバンガロールを制するなど、クラシックで活躍する馬を多数輩出しており、今後のクラシックシーズンを占う意味で重要なレースとなっています。

また、2013年の勝ち馬ALAINDAIR、2014年の勝ち馬BE SAFEはどちらも翌年のムンバイダービーを制しているほか、2012年のこのレースで8着だったSUPER STORM、2015年のこのレースで5着だったDESERT GODは翌年のムンバイダービーを制しており、このレースの出走馬の中から、来年のムンバイダービーを勝利する馬が現れるかもしれません。


今回のレースは共にデビューからここまで連勝中のSERJEANT AT ARMSとWHOMAKESTHERULESの二頭が人気を分け合う形に。
SERJEANT AT ARMSは、父がIKHTYAR、母はラーイ産駒のRAHYS SERENADEという血統。
半兄にスーパーマイルカップ(Gr.1)をはじめ重賞6勝のDIEGO RIVERAや、重賞レースで6勝を挙げたONASISがいる良血馬です。

WHOMAKESTHERULESの父はインドのチャンピオンサイアーMULTIDIMENSIONAL、母父がRAZEENという現代インドの黄金配合。


勝利したのは単勝オッズおよそ2.1倍の一番人気に支持されたIKHTYAR産駒のSERJEANT AT ARMSでした。

以下全着順

1着 SERJEANT AT ARMS
2着 SUPREME GENERAL
3着 WHOMAKESTHERULES
4着 STAR CRACKER
5着 BOLD MARCH
6着 BATTALION
7着 EMPERADOR
8着 MADURO
9着 SUMMERHILL
10着 LIGHTNING ATTACK
11着 ENGLAND



ハクチカラの子孫を探す



日本馬として初めて海外の重賞を制覇したハクチカラ。
現役時代は輝かしい競争成績を収めたハクチカラですが、その成績に反して種牡馬としては、内国産馬が不遇の時代に供用されていたこともあって肌馬はアラブや二流牝馬ばかりと寂しい種牡馬生活を送ります。
1968年にインドに寄贈されクニガル牧場で供用されることとなったハクチカラは、10年間の種牡馬生活の間に28頭の産駒を輩出し、インドのクラシックを制覇する名馬も生み出しました。

ハクチカラがインドに寄贈され、素晴らしい産駒を出したというのは有名な話ですが、果たして現在、ハクチカラの血を引く馬は残っているのでしょうか。
日本でハクチカラの血を引いている馬は、ミスハクギンの産駒たちがいるようですが、ミスハクギンはアラブ種であるため、サラブレッドでハクチカラの血を引く馬は日本には残っていないようです。

では2016年現在のインド競馬界にはハクチカラの子孫は残っているのでしょうか。探してみたいと思います。
ただ探すだけではつまらないので、見つからなかったり諦めたりした場合は細江純子で抜くというルールを自分に課してスタートします。


まず、探すといってもどうすればいいのか。
現在インド競馬で活躍しているサラブレッドの血統表を、一頭一頭確認していくということを考えましたが、ハクチカラの血を見つける前に白痴になってしまいそうです。
そもそも、ハクチカラは前述のとおりインドで供用されている間に28頭の産駒しか出していません。
数少ない産駒の中からトーカイドーエクスプレスやトップスピンなどの優秀な牡馬を出していますが、種牡馬として供用はされていませんので、牝系から探していくしかなさそうですね。

まずはインドで生まれた28頭のハクチカラの産駒を調べましょう。
しかし、The Stud Book Authority of Indiaのサイトでも残念ながらハクチカラの産駒を一覧で見ることが出来ず、というより種牡馬一覧にハクチカラの名前がない。
開始早々不可解な出来事に遭遇してしまい、いつもだったらオナニーでもして寝てるところなのですが、このままではオカズが細江さんになってしまいます。もう少し粘ってみましょう。
種牡馬一覧にハクチカラの名前がないのに、なぜか母父検索の欄にハクチカラの名前を発見したので、そこからアプローチしてみます。

hakuchikara

ハクチカラを母父に持つ馬が13頭出てきました。
ここから13頭の血統を調べたりなんやかんやして、ハクチカラを父に持つ繁殖牝馬を何頭か見つけることが出来ました。

Miss Tokyo
Golden Alpha
Delora Girl
Green Bud
Gold finder
Milady Luck



ハクチカラを父に持つ馬の中で、The Stud Book Authority of Indiaなどを利用して発見でき、なおかつその後のラインを追うことが出来た牝馬は以上の6頭です。
ハクチカラがインドで生んだ産駒は合計28頭。牡牝の内訳は分かりませんが、仮にそのうちの半分が牡馬だったとすると牝馬は14頭。
14頭のうちの6頭は発見できましたが、残りの牝馬たちは見つかりませんでした。仕方がないので今回はこの6頭からハクチカラの子孫を探してみましょう。
ハクチカラの血を現在まで引いている馬を探すのにあたり、重要なのは牝系です。
牡馬の場合は例え輝かしい戦績を挙げたとしても、インドで種牡馬になることはまず間違いなく出来ませんので、注目すべきは牝馬となります。


Miss Tokyo(1970年生まれ Hakuchikara × BIBLE STORY (GB) )
まず1頭目はMissTokyoを見てみましょう。
MissTokyoは確認出来る産駒が3頭おり、うち1頭が牡馬で2頭が牝馬です。

1,Miss World (1979年生まれ  Fair World × MissTokyo)
 現役時代は未勝利ですが、繁殖入りしてからは1頭の牡馬、4頭の牝馬を出産しています。
  
 →Meher-E-Murshad (1984年生まれ  Knight of Medina × Miss World) 
   獲得賞金が0なのでおそらく不出走だと思います。繁殖入りはしていない模様。

 →Bold Miss (1986年生まれ Borisgodunov[IRE] × Miss World)  
   未勝利で繁殖入り。Stadler[IRE]と配合されたものの、不受胎のため産駒は残せず。1993年死亡。

 →Chief Singer (1987年生まれ Chief Admiral[USA] × Miss World)
   競争成績、繁殖成績共に不明

 →Braveandbeautiful (1991年生まれ Chief Admiral[USA] × Miss World)
   24戦0勝。繁殖入りはしていない模様
  
2,Sangria(1982年生まれ Road to Glory[FR] × Miss Tokyo) 
 競争成績は不明。繁殖牝馬としては1996年に死亡するまでの間に4頭の子を出産。うち牝馬は2頭。
 
 →Providence (1992年生まれ Allah Rakhkha × Sangria)  
  競争成績は30戦2勝。2年連続でTocave Botta[USA]が付けられ2頭の産駒が生まれたものの、競走馬デビュー、繁殖入り共にしていない模様。

 →Dancing Great (1993年生まれ Hadaaf[USA] × Sangria)
  12戦1勝。繁殖入りしたものの産駒を残せず2000年に廃用。

MissTokyoから現在に繋がるラインは切れてしまいました。


Golden Alpha (生年不明 Hakuchikara × 母不明)
続いてはGoldenAlpha。生年と母の名前は分かりませんでした。
この馬の産駒からは、一頭の牝馬が確認できました。

1,Aisha (1987年生まれ Arrogant Lad[GB] × Golden Alpha)  18戦1勝
 競争成績は18戦1勝。一頭の牝馬を残しています。

 →Silent Whisper (1994年 Vibration × Aisha)
  1996年から1999年の12月まで走り、通算成績は64戦3勝。繁殖入りはしていない模様。

GoldenAlphaのラインからもハクチカラの子孫は発見することが出来ず。


Delora Girl (1972年生まれ Hakuchikara × Delora)
 続いてはDeloraGirlです。他のハクチカラ産駒の牝馬と比べて比較的長い期間、10年以上もの間繁殖牝馬として繋養されました。
 しかし不受胎などが多くあったほか、デビュー前に死亡した産駒などもいたため、競走馬としてデビューすることが出来た産駒は2頭のみ。1992年に死亡。
 
 
1,Magic Show (1986年生まれ Knight of Medina × Delora Girl) 
 未勝利のまま引退。繁殖入りはするものの産駒は残せずに1995年に廃用。


実質2頭の産駒のうちの1頭であるPulveriseは、41戦5勝とそれなりに活躍したようです。



Green Bud(生年不明 Hakuchikara ×母不明)
 またまた詳細のよく分からない馬ですが、確認できるだけで2頭の牝馬を出産しています。

1,Iskcon (1986年生まれ Own Opinion × Green Bud)
 父オウンオピニオン、母父ハクチカラという何とも心躍る血統の馬でしたが、競争成績は振るわず18戦1勝で引退。 繁殖入りはしていない模様。

2,Proud Princess (1987年生まれ Republican × Green Bud)
  競争成績は30戦4勝。引退後は繁殖入りし、一頭の牝馬を残しています。

 →Chandan Ka Palana (1996年生まれ Forest Fair[USA] × Proud Princess)
  競争成績は18戦1勝。繁殖入りはしていない模様。


Iskconの血統は面白いですね。


Goldfinder (1970年生まれ Hakuchikara × Lovely Dream)
ようやく期待出来る馬が現れました。1974年にカルカッタオークスを制したゴールドファインダーです。
繁殖牝馬としても期待されていたのか、1980年~1991年までの間に9頭の産駒を残しており、うち牝馬は4頭。
1980年に生まれたRoyal Consort、1982年に生まれたLucky Goldは共に牝馬であったものの、血統、繁殖成績ともに見つかりませんでした。

1,Rodeo Drive(1983年生まれ Arrogant Lad[GB] × Goldfinder)  
 競争成績は不明。繁殖入りしてからは毎年毎年Ponzaという謎の馬と交配を続け4頭の産駒を残していますが、牝馬は一頭も見つかりませんでした。
 
2,Ducat(1991年生まれ Arrogant Lad[GB] × Goldfinder)
 現役時代は11戦1勝。繁殖入りはしていない模様

重賞勝ち馬ということで産駒に期待したのですが、牡馬、牝馬ともにパッとしない成績。
RodeoDriveが毎年Ponzaを付けられていたのと同様に、Goldfinderも毎年のようにArrogant Ladという謎の馬との配合。
そして気になったのはこの文章。

goldfinder

「Destroyed in Aug 1991」
他の馬たちの場合は「Struck off in 1991」や「Died in 1991」などと書かれていて、これなら分かります。
でもGoldfinderの場合はDestroyedですからね。どういうこと?デストロイて。


Milady Luck (1970年生まれ Hakuchikara × Certain Smile) 
 最後になってしまいました。Milady Luckです。
 競争成績は不明。繁殖入りしてからは、1994年に死亡するまでの間に牝馬を3頭残しています。

1,Bishnupriya (1985年生まれ Knight of Medina × Milady Luck)
 繁殖入りはしたものの牝馬は生まれず。1994年に死亡。

2,Bishnushakti (b f 1988 by Charon ex Milady Luck) 
 6戦未勝利で繁殖入り。残した4頭の産駒のうち、牝馬は2頭。

 →Hey June (1993年生まれ Ponza[USA] × Bishnushakti)
  現役時は1戦未勝利。繁殖入りはしていない模様。父がPonza。
  
 →Nartaki (1994年生まれ Mulhollande[USA] × Bishnushakti)
  8戦未勝利で引退。繁殖入りはしていない模様。

3,Milady's Gift (ch f 1989 by Charon ex Milady Luck)
 競争成績は不明。1997年に廃用となるまでの間に2頭の牝馬を出産しています。
 
 →Divine Grace (1995年 Ponza[USA] × Milady's Gift)
  4戦未勝利で引退。繁殖入りはしていない模様。また出たPonza。

 →Takeo Sucess (1996年生まれ Ponza[USA] × Milady's Gift)
  競争成績、繁殖成績ともに不明。Ponza産駒。



頑張って探したのですが、ハクチカラの子孫を発見することは出来ませんでした。
しかし、今回はハクチカラを父に持つ牝馬のうち、発見することができ、なおかつ血統を追うことが出来た6頭の牝馬の検証しかしていません。
また、今回の6頭の牝馬に関しても、産駒がIndian Stud Bookに載っていない、
あるいは私のミスで確認できなかった馬などがいて、ハクチカラの血を現在まで繋げている可能性もあるかもしれません。繁殖入りはしていない模様などと書いておきながら実は繁殖牝馬として活躍していたなんてことも多いにありえますし。
ハクチカラが生んだ牝馬は他にもまだいるでしょうから、その馬たちの名前が分かればまた検証をしてみたいと思います。


あ、そういえば、ハクチカラの子孫が見つからなかったり、途中で諦めたりした場合は細江純子で抜くというルールでしたね!
ルールはルールです。頑張ります。

さて、長々と書いてしまいましたが、
「ハクチカラの子孫が残っているかは分からなかった。追って報告する。」
などと特命リサーチ200Xのような終わり方で締めるのはどうなのか。
もっとしっかりと、少なくとも、何か得られたことや分かった事だけでも書き残しておくべきではないかと思いました。

今回検証して分かったことや得られたことと言えば、
母父、あるいは母母父にハクチカラを持つ馬は、なぜかPonzaという謎の馬を付けられる。
ハクチカラ産駒でコルカタオークスを制した名牝ゴールドファインダーは、1991年の夏にデストロイ。
そして何より、細江さんでオナニー、意外とイケる。こんなところでしょうか。

そういえば細江さんをオカズにオナニーをしたら、身体の底からチカラが漲ってきたように感じ、白いものがたくさん出てしまいました。
これこそまさにハクチカラ。ナンチッテ。


ウインレジェンド産駒のAIKA AIKA AIKAは二着 The Fillies Championship Stakes (Gr.1)結果



6月12日にバンガロール競馬場芝1600メートルで行われたThe Fillies Championship Stakes (Gr.1)。
1月に行われたThe Poonawalla Breeders' Multi-Million (Gr.1) に続き、今年二つ目の3歳世代によるG1レースです。
フィリーズチャンピオンシップという名前の通り3歳牝馬限定のレースであり、日本で言えば阪神ジュべナイルフィリーズみたいな感じでしょうか。

AIKA AIKA AIKAは前々走でG3レースを勝利、前走は古馬混合のレーティング戦で60kgの斤量を背負って勝利していたものの、今回のレースでは単勝オッズおよそ20倍と伏兵的な存在でした。

最内1番ゲートからのスタートとなったAIKA AIKA AIKAは、馬群の中ほどの位置でラチ沿いを回り脚を溜め、最後の直線を向いたところで先頭に立ち一瞬他馬を振り切ったかのように見えましたが、なかなか突き抜けることが出来ず。
残り200mを切ったあたりでは、フラフラした足取りで着外に消えていってしまいそうな状態に。
しかし、最後の最後で強烈な二枚腰を使い、最終的には勝ち馬のコモンウェルスに敗れたものの首の上げ下げでの二着。
ウインレジェンドの産駒として、エンジェルダストに続く二頭目のG1勝ち馬とはなれませんでしたが、次走に期待が持てる内容だったと思います。

インドの競馬サイトの掲示板では、Fido Didoという、ペドだかディルドだか分からないような名前の投稿者が、
「ジョッキーがテン乗りのAKSHAY KUMARだから負けた。」
「前走跨ったJhonや、前々走でG3を勝った時のパートナー、TREVOR ジョッキーだったら結果は変わっていただろう。」
などとブツブツ言っています。
どこにでもいるんですね。こういう人は。

AIKA AIKA AIKAの父は、ご存知日本の短距離路線で活躍したウインレジェンド。
母父のローカルタレントはノーザンダンサー産駒で、現役時代はG1ジャンプラ賞やG3ロシェット賞を制するなど短距離~マイル戦線で活躍した馬です。
今後クラシック路線を目指すのであれば距離に少し不安が残るような血統ですが、本馬の母であるマシュケナダはインド歴代最強馬の呼び声も高いイルーシブピンパーネルの半妹。今後の活躍を期待しています。



田辺裕信と王銘エン



先日、とは言っても数ヶ月前の話になりますが、イギリスのディープマインド社が開発した人工知能囲碁ソフトであるAlphaGoと、韓国の大棋士イ・セドル九段との5番勝負が行われました。
ニュースでも報道されていたので、囲碁に興味のない方でも耳にされたことはあるのではないかと思います。
僕はニートなので、この5番勝負を全局囲碁将棋チャンネルのライブ放送で見ていました。

囲碁将棋チャンネルのライブ放送の、第2局から第4局までの解説は、シルクプリマドンナの一口馬主でもあった競馬大好き棋士、高尾山こと高尾紳路九段。

高尾先生は、僕が囲碁を始めた頃から平成四天王などと呼ばれており、名人や本因坊のタイトルを獲得するなど、とてもとても強い棋士でした。
もちろん、今現在も第一線で活躍しており、今季の本因坊戦でも厳しいリーグ戦を勝ち抜き、井山裕太7冠への挑戦権を獲得しています。
高尾先生の打つ碁は厚みを生かした手厚い打ち方で、地に辛い私の打ち方と対極にあるように思えます。
高尾先生の碁を並べると、
「地は気にするな。手厚く打てば地は最後に付いてくる」

「ん?手厚く打って勝てなかった?なら私を訴えろ!!」

といったようなメッセージが感じられ、とても勉強になります。

ただ、序盤、中盤、終盤、スキがないと思われた高尾先生でもただ一つ、失礼、ただ一つじゃなかった。頭髪の薄さを除けばただ一つ、欠点がありました。
それは国際棋戦です。
平成に入ってからの日本囲碁界は、中国、韓国に実力面で2馬身、3馬身ほど差を付けられていたとはいえ、日本では鬼のような強さを発揮していた高尾先生が、海外棋士との対局ではなかなか勝利を得ることが出来なかったのは本当にショックでした。
「あの高尾先生でも勝てないのか!」
国際棋戦の結果を見るたびに、ディープインパクトやオルフェーヴルでも勝てないのか、というような、何か絶望的な気分になっていたことを思い出します。
「さぁ来た!さぁ来た!髪の薄い男がヨセて来たぞぉー!日本の高尾紳路だー!」
といった鬼のようなヨセでの追い込みも、国際棋戦では見ることが出来ませんでした。

おっといけない。高尾先生の事を書き始めると止まらなくなってしまいます。
久しぶりに高尾先生の姿を見て、ちょっと見ないうちにハゲ散らかしたなと思い興奮して長々と書いてしまいましたが、今回は高尾先生はどうでもいいのです。

事件は人類代表イ・セドル九段(日本が誇る大棋士高尾先生がこれまで一度も勝てていないすごい人)がアルファ碁相手に1勝3敗で迎えた第5局目で起きます。

最終局ではセドルがまた勝ってくれるだろう!アルファ碁よ!囲碁を舐めるな!期待しながらライブ放送のチャンネルを開きます。

「皆さんこんにちは。本日はアルファ碁対イ・セドル九段の五番勝負、第5局をお送りします。」
聞き手である、高尾先生と同じく頭髪が少し怪しげな囲碁ライターの佐野真さんが挨拶をします。
ここで僕はとんでもない事に気がつきます。

「ん?何で田辺裕信がここにいるんだ!?」

聞き手の隣、解説者の位置にいたのは、JRAジョッキーの田辺裕信でした。
間違いありませんよ。こんなエスパー伊東みたいな顔をした男は、日本全国探しても田辺しかいない!
なぜ田辺がこの歴史的マッチの解説をしているんだ!
第五局が行われたのは3月15日の火曜日。
トレーニングセンターは月曜日が休日であり、休日明けの火曜日も、朝早くから激しく調教を行ったりすることはあまりないそうですから、それならば火曜日に田辺がこの場にいても不思議ではないかもしれない。
もう少し良く観察してみよう。
顔はエスパー伊東に酷似している。間違いない。田辺裕信だ。
発せられるオーラもG1ジョッキーのそれである。主要なタイトルを取ったことがない人にはこのオーラを発することは出来ないはずだ。
年齢はどうだろうか。50歳を少し過ぎているように思える。エスパー伊東は1960年生まれの55歳なので、まず間違いない。この男は田辺裕信だ。

しかしすぐに間違いに気がつきました。
この対局の解説者は、王銘エン九段だったのです。

王銘エン九段は、台湾出身で日本棋院に所属しているプロ棋士であり、日本で最も歴史のあるタイトル、本因坊を二期獲得したこともある偉大な方です。
なぜ台湾出身なのに日本の棋士なんだと思われるかもしれませんが、競馬の〇外のようなものと思ってもらえればいいと思います。
〇外とか言っちゃうと語弊が出そうなので、別の言い方をするならば、チョ・ヨンチョルは国籍は韓国だけど、日本の大宮アルディージャというサッカーチームに所属している。
こんな感じでしょうか。
日本の囲碁界には韓国出身、中国出身、台湾出身の棋士など、海外出身棋士が多くいるのでもう少し詳しい説明をしたいのですが、面倒なので省略します。

そんな王銘エン九段が楽しく、そして分かりやすく解説をしてくれるものですから、久しぶりに自分の中での囲碁熱が高まってしまい、数ヶ月囲碁に夢中になってしまっていました。ちょっと前までは栄冠ナインや競馬に夢中になっていたのにね。
ごめんなさい。

ちょっと見ないうちにハゲ散らかすのが高尾先生。
飽きっぽくて移り気が多く、あれこれ喰い散らかすのが私。
ガハハハハ。こらおもろい。
ん?面白くない?

なら私を訴えろ!!




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