インド競馬予想ブログ

インド競馬の予想を中心に、
レース体系や種牡馬などについて書きます。


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2016年02月

シヴァラートリー


シヴァラートリーは、インドに数多くある祭りの一つで、シヴァ大夜祭などとも言われています。
この日は諸説ありますが、シヴァとパールヴァティーが結婚した日と言われており、シヴァを崇める人々は夜通しマントラを唱えたりします。
実際のところシヴァラートリー自体は年に1回のものではなく、毎月のようにあるものですが、その中でも最も重要な日が、毎年2月か3月に行われるシヴァラートリーです。

シヴァラートリー、シヴァ、パールヴァティー、マントラなどと言われても、インドの祭りや神話ってのはインドに行くような人間でも興味のない人間がほとんどな訳ですから、もうちょっと分かりやすくしてみましょう。

ヒンドゥー教の神様であるシヴァを福永祐一。そしてシヴァの妻であるパールヴァティーを松尾翠としましょう。
福永は記念日が大好きな人間で、毎月妻の翠に対して、何かしら適当な記念日を作り祝っていました。
はじめのうちこそ毎月喜んでいた翠でしたが、次第に何だかマンネリ化してきた感を覚えます。
そこで年に一度だけ、2月か3月の二本柳が毎年謎の勝利を収める時期に、記念日of記念日を作ることにしました。
それがシヴァラートリーです。
この日は福永が翠と一緒に記念日を祝うだけでなく、福永を崇拝する人間たちが夜通し、「オーム ナマ フクナガ」と謎のマントラを唱えます。
一部の信者はなぜか断食や不眠といった行動に出ることもあります。
また、この日は神が多くの人々を救済する日ですから、福永も一生懸命信者達を救済しようと努力します。
救済と言いますが、具体的にどんなことをするのか。
福永は自身の風呂の残り湯や血液を信者に法外な値段で提供したりするイニシエーションに努めるのです。
時には自ら騎乗停止になり、お手馬を別の若手ジョッキーに振り分けたりすることもあります。


うん。何だか全然分かりやすくならないし、福永ジョッキーのファンの方たちに怒られそうなのでやめましょう。


シヴァラートリーはヒンドゥー教の、特にシヴァ派の人間達にとってはそれはそれは重要な祭りであるのです。
それと同時に、インドの祭りにあまり関心がない旅行者にとってもビッグイベントでもあります。
それはなぜか。
バングラッシーが飲めるからであります。

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バングラッシーは簡単に言うと大麻を飲むヨーグルトに混ぜたようなもので、このシヴァラートリーの日は、街の至るところでバングラッシーが振舞われます。

バングラッシー自体はいつどこでも飲めるようなものではありますが、旅行者が普段これを飲む場合は少し注意を払う必要があります。
一応マリファナですからね。
しかしシヴァラートリーの日は、このバングラッシーが半公認のような形で飲めるのです。

インド人はマリファナ大好きで、いつもマリファナばかり吸っているというイメージがあるかもしれませんが、そのような人は少数とまではいかなくても比較的マイノリティです。
マリファナ好きなインド人が50人いれば、マリファナが嫌いというインド人が50人いる、そんな感覚でしょうか。
しかし、普段は、「マリファナ!ダメ!絶対!」というインド人でも、この日はシヴァのお祭りのためか、ほとんどの人がこのバングラッシーを飲みます。
そのためバングラッシーも、マリファナ嫌いの人間のために比較的薄く作られます。

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この日の夜は、街を歩くと、多くの人間がニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべており、歩いてきた青年が突然僕の友人を指差し、「アンクルジー!ケヒヒヒヒヒ!」と言って去っていったりします。
そして言われた友人もただひたすらにニヤニヤしているという、とてもハートフルな光景を眺めることが出来ます。

あ、僕はまともでしたよ。
インド人の友人達と共に祭りを楽しんだあと、宿に戻って鈴木淑子で一発抜きました。


こんなピースフルなお祭りであるシヴァラートリーが、今年は3月7日に行われます。
この時期にインドを滞在することが出来るラッキーな旅行者の皆さんは、ぜひ楽しんで下さい。
ただ、注意点もあります。
バングラッシーは濃いものであればしっかりとした緑色です。
誤って服に掛けられたりすると、フクがミドリになってしまいますよ。


DESERT GODがMYRTLEWOODとの叩き合いを制して世代の頂点に!The Kingfisher Ultra Indian Derby (Gr.1) 結果




2月7日、ムンバイ・マハーラクシュミ競馬場芝2400mを舞台に行われた2016年のインディアンダービー。
勝利したのはBURDEN OF PROOF産駒のDESERT GODでした。

スタート直後、B FIFTY TWOとBULLRUNが先手を主張し合うも、最初のコーナーで内から気合をつけてCOLOMBIANAが先頭にたちます。
他の2頭は控え、COLOMBIANAのペースで進むかと思われましたが、1000mを通過したあたりで外から狂ったようにAIRCOがやってきて、その後はこの2頭が後続に5馬身ほど差をつけてレースを引っ張ります。
残り800m付近から後続も徐々に差を詰め、残り600mの標識を過ぎたあたりで馬群は一団に。

直線を向いてからはCOSTA DEL SOLがCOLOMBIANAを捉え、一気に抜け出すように思えましたが、一つ外からPHOENIX TIGER、そして内の狭いところからDESERT GOD、大外からMYRTLEWOODも追い込んできます。

残り200mでは大外から襲ってきたMYRTLEWOODが、内の各馬を完全に抜き去るかのように思えましたが、
内のDESORT GODが並ばれてからしぶとい勝負根性を見せ、この二頭の叩き合いとなります。

最後はDESERT GODが身体半分差押し切り、見事この世代の頂点に立ちました。
三着は後方待機から鬼のような足を使って迫ってきた、伏兵GESTAPOでした。

DESERT GODはこれで通算成績が11戦6勝。
去年10月のデカンダービー、そして今年1月のコルカタダービーに続き、3度目のG1競争制覇となりました。

全着順はこちら

1着 △DESERT GOD
2着 ◎MYRTLEWOOD
3着 GESTAPO
4着 △PHOENIX TIGER
5着 ▲COLOMBIANA
6着 JEFFERSON
7着 〇COSTA DEL SOL
8着 BOLD COMMAND
9着 SETAFLAME
10着 B FIFTY TWO
11着 STAR FORMATION
12着 SHIVALIK HEROINE
13着 BULLRUN
14着 BRILLIANT CUT
15着 △SEA LORD
16着 BOLD APPEAL
17着 MAGNIFICENCE
18着 OSTWIND
19着 AIRCO
20着 SHADOWFAX

The Kingfisher Ultra Indian Derby (Gr.1) 予想



いよいよ明日2月7日に迫った2016年のインディアンダービーの予想です。

◎MYRTLEWOOD
本命はMYRTLEWOOD。父はデインヒル産駒のMULTIDIMENSIONAL。母父はインドの名種牡馬であるRAZEEN。
そして近年好走している牝馬と、このレースの好走ポイントを全て持っています。
また、近走はインディアン1000ギニー、インディアンオークスを制しているなど、好走が目立ちますし、前走で2400mという距離を経験出来たのも強みです。
一つ心配な点は、12番ゲートという真ん中より外めの枠に入ってしまったことでしょうか。

〇COSTA DEL SOL
対抗にはCOSTA DEL SOL。
前回の記事でも考察しましたが、個人的には血統面からも距離の不安はないと思っていますし、今回は絶好の2番ゲートを引きました。
鞍上はイギリスのジェームス・ドイル騎手。モハメド殿下の信頼も厚いドイル騎手に乗り代わり、更に前進を期待します。

▲COLOMBIANA
こちらも今回の鞍上はアイルランドのパット・スマレンになり、鞍上は大幅な強化。
父のノヴェールは現役時代はマイル戦線で活躍した馬ですが、母はバンガロールオークスを制しており、この馬も距離の問題はないと思います。
前走でフェニックスタイガーに勝利して勢いもありますし、重賞レースでは安定した成績を残している馬です。
6番ゲートと内枠を引けたのもプラス材料です。

△PHOENIX TIGER
△DESERT GOD
△SEA LORD

馬券は買えないですが、もし買えるとしたら◎のMYRTLEWOODを一頭軸にして、印を打った五頭への三連複流しが買いたいな。

The Kingfisher Ultra Indian Derby (Gr.1) 出走馬確定

2月7日に行われるThe Kingfisher Derby Bangalore (Gr.1)の 出走馬が確定しました。
【ムンバイ競馬場 4歳限定 芝2400m】
【負担重量:牡馬・騸馬-57kg 牝馬-55.5kg】
このレース注目の血統は以下で表してあります
       デインヒル系
       母父にラジーンorプラサービル


No 名前 血統 枠順
1 AIRCO 騸馬 父:ARABIAN GULF (GB)
母:SANDSLASH (IND)
16
2 B FIFTY TWO 騸馬 父:PHOENIX TOWER (USA)
BAILEYS ON LINE (GB)
1
3 BOLD APPEAL 騸馬 父:ARAZAN (IRE)
母:BOLD BIRD (IND)
19
4 BOLD COMMAND 騸馬 父:ARAZAN (IRE)
母:INDIANS FEATHER (IRE)
3
5 BRILLIANT CUT 牡馬 父:BURDEN OF PROOF (IRE)
母:CLEAR CUT (IND)
4
6 BULLRUN 騸馬 父:CHINA VISIT (USA)
母:YOU ARE MY MIRACLE
9
7 COLOMBIANA 牡馬 父:NOVERRE (USA)
母:WONDER SMILE
6
8 COSTA DEL SOL 牡馬 父:PHOENIX TOWER (USA)
母:SHINING GLORY (GB)
2
9 DESERT GOD 牡馬 父:BURDEN OF PROOF (IRE)
母:RUNNING FLAME (IND)
11
10 GESTAPO 騸馬 父:MASTERCRAFTSMAN (IRE)
母:DAJOLIE (GER)
5
11 JEFFERSON 牡馬 父:RAVEL (USA)
母:CRYSTAL SLIPPER
7
12 MAGNIFICENCE 騸馬 父:ARAZAN (IRE)
母:BURNING FIRE
20
13 OSTWIND 騸馬 父:HOLY ROMAN EMPEROR (IRE)
母:ERTIYAAD (GB)
14
14 PHOENIX TIGER 牡馬 父:PHOENIX TOWER (USA)
母:TIGRESSE NOIRE
10
15 SEA LORD 牡馬 父:ADMIRALOFTHEFLEET (USA)
母:LOCH KATRINE (GB)
13
16 SETAFLAME 牡馬 父:CHINA VISIT (USA)
母:SET ASIDE (IND)
15
17 SHADOWFAX 騸馬 父:MULTIDIMENSIONAL (IRE)
母:RIVER MEMORIES
17
18 MYRTLEWOOD 牝馬 父:MULTIDIMENSIONAL (IRE)
母:ADAMILE
12
19 SHIVALIK HEROINE 牝馬 父:ORPEN (USA)
母:IFNI (FR)
18
20 STAR FORMATION 牝馬 父:CHINA VISIT (USA)
母:PREVALENCE (IND)
8


The Kingfisher Ultra Indian Derby (Gr.1) 有力馬紹介



2月7日に行われる2016年のムンバイダービー。
ムンバイ競馬場の芝2400mで行われるこのレースは、日本における東京優駿日本ダービーに当たるレースであり、日本と同じくインドの全てのホースマンが一度は取りたいと夢見る舞台です。

枠順などもまだ発表されていませんが、まずは今回のレースの有力馬を見ていきたいと思います。


1、PHOENIX TIGER
PHOENIX TOWER(USA) - TIGRESSE NOIRE

父のフェニックスタワーはミスプロ系のチェスターハウス産駒。
チェスターハウスは、日本でも活躍中のエンパイアメーカーの半兄で、フェニックスタワーは、チェスターハウスが病死するまでの間の、わずか3世代の種牡馬時代に残した後継種牡馬の一頭です。

今回出走するフェニックスタイガーは、競争除外になったThe Poonawalla Breeder's Multi-Million (Gr.1) を除いて、これまで8戦して(6-2-0-0)と連帯すら外さない完璧な走りを見せています。
圧倒的な支持を集めて挑んだ前走の(Gr.2)レースでは、COLOMBIANAのクビ差の2着に敗れたものの、今回も最有力候補に挙げられます。
他の多くの馬にも言えますが、不安材料は距離でしょうか。
そもそもムンバイダービー以前に2000m超のレースがほとんど無いこともあるのですが、この馬も未知の距離に対応出来るかが鍵になると思います。


2、COLOMBIANA
NOVERRE(USA) - WONDER SMILE

父はブラッシンググルーム系ラーイ産駒のノヴェール。
父のノヴェールがアイルランドで供用されていた時代に出した産駒に、クリストフ・ルメールを背にフランスダービーを勝利したルアーヴルがいます。
母のWONDER SMILEは現役時代はインドで走り、バンガロールオークス(Gr.2)を制しています。

コロンビアナは、前走のThe Ramniwas Ramnarain Ruia Gold Cup (Gr.2) でフェニックスタイガーをクビ差で制しての1着。
ここまでの戦績は8戦して(3-4-0-1)。2着に負けたレースが4度ありますが、その全てがグレードレースであり、大舞台での好走が目立ちます。
前走で初めての2000mのレースを勝利し、今回は2400mと2ハロン延長となりますが、母も過酷なバンガロールの芝2400mを勝利していますし、距離の問題は無いと思われます。


3、COSTA DEL SOL
PHOENIX TOWER(USA) - SHINING GLORY(GB)

デビューしてからここまでの8戦は、(5-3-0-0)とパーフェクトな走りを見せています。
父はフェニックスタイガーと同じくミスプロ系のフェニックスタワー。
母のSHINING GLORYは、シングスピールの産駒。

この馬の半姉のMoonwalk in Parisは、2012年にフランスのG3レース、エドモンブラン賞を勝利しています。
3代母のPhydillaはフランスのエクリプス賞、クインシー賞を勝利しており、日本のスプリンターズステークスを勝利したヒシアケボノや、アベイ・ド・ロンシャン賞、ジュライカップを制したアグネスワールドも、このPhydillaを祖母に持っています。

この馬も、距離が不安材料に思われているのではないでしょうか。
母父のシングスピールはジャパンカップをはじめ、パリ大賞で2着などある程度長い距離でも走っていましたが、父としてはマイルから中距離を主戦場とする馬を多く出していた印象ですし、母系は前述の通り短距離型の馬を多く出しています。

しかしながら、母の全兄弟にあたるAGOGはフランスの長距離レースを勝利していますし、母父のシングスピール自身は古馬になって本格化した馬です。
明け4歳を迎え、前走のオープン戦では52kgという低ハンデだったとはいえ、初の距離となったムンバイ競馬場の2000mでレコードを出していますし、2ハロン延長なる今回のダービーでも、勝ち負けが期待できる馬と思われます。


4、DESERT GOD
BURDEN OF PROOF(IRE) - RUNNING FLAME

僕はこの馬について、去年の夏ごろまで、物差し馬として考えていました。
近年の日本競馬でいうと、2014年世代のピークトラムなんかが思い当たりますね。
しかし、去年の7月のバンガロールダービーでウインレジェンド産駒のエンジェルダストの2着に敗れたあたりから馬が一変したようで、その後は9月に行われたThe Deccan Colts Championship Stakes (Gr.3)で前述のコロンビアナに勝利。
そして10月のマイソールダービー、前走のコルカタダービーを制するなど、近走の充実ぶりは目を見張るものがあります。
他の有力馬と違い、前走のコルカタダービーで2400mという距離を経験しているのも強みだと思います。


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